中国新聞記事 2000年11月14日


被団協など6団体が在外被爆者の支援要請

 日本被団協と海外被爆者団体など六団体は十三日、東京都内で各党国会議員との懇談会を開き、被爆者援護法の適用など在外被爆者の支援強化を要請した。出席した民主、公明、共産、社民党の議員十二人は超党派の議員懇話会をつくり、問題解決に取り組む考えを明らかにした。
 被団協や韓国の原爆被害者を救援する市民の会、米国原爆被爆者協会、在ブラジル原爆被害者協会など六団体の呼び掛けで、初めて開催。米国や韓国、ブラジルから駆けつけた代表らが「在外被爆者には、法が何も適用されず、医療面でも健康管理面でも大変苦労している」と報告。「二十世紀に起きたことは二十世紀中に解決を」と訴えた。
 これに対し、公明党の斉藤鉄夫衆院議員(比例中国)は「援護法の趣旨からも、在外被爆者へ国は手を差し延べなければならない。自民党議員にも呼び掛けて超党派の議員懇話会を作りたい」と強調。原水禁運動に長く関わっていた社民党の金子哲夫衆院議員(同)らも「実現のためにあらゆる努力をする」と述べた。
 被団協などによると、在外被爆者は韓国二千三百人、北米千人、ブラジル百六十人のほか、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)や中国にも在住しているという。



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