被爆者援護の充実を 8者協が国に要望書
広島、長崎の両市、両県と各議会でつくる「広島・長崎原爆被爆者援護対策促進協議会」(8者協)は10日、在外被爆者を含む被爆者援護の充実を求める要望書を厚生労働省などに提出した。8者協は毎年、国の来年度の予算編成に合わせて、要望を行っているが、在外被爆者の援護に言及したのは今回が初めて。
要望書の前文に「国の内外を問わず、被爆者援護のより一層の推進が求められている」と記載した。県や長崎市によると、在外被爆者にも被爆者援護法を適用すべきだとした6月の大阪地裁判決などを受けたという。
長崎市原爆被爆対策部調査課は「市としては、従来から在外被爆者の援護を求めてきた」と話している。
前文だけでなく、要望項目にも入れるべきだとの意見もあったが、長崎県の反対意見もあり、合意には至らなかったという。県原爆被爆者対策課は「この問題に関しては、坂口厚労相が『今後の検討課題』としていることもあり、要望項目には入れずに、経過を見守った方がいいと考えた」と話している。
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