(毎日新聞ニュース速報 2001年8月1日より)
厚労省の検討会が初会合 支援策、年内に結論
厚生労働省の在外被爆者に関する検討会(座長、森亘・日本医学会会長)が1日、同省内で初会合を開いた。有識者からのヒアリングなどを行い、被爆者援護法に基づく医療福祉対策が講じられていない在外被爆者への支援策を12月にまとめる。
会合では委員の小寺彰東京大教授が「(被爆者への対策が)実際にどこまでできるか可能性を広げるべきだ」と意欲を見せた。土山秀夫・長崎大名誉教授は「人権擁護などの立場から『疑わしきは救済する』という流れになりつつある。行政は、国民の不信感を招かない形で解決していってほしい」と注文をつけた。
同省が把握している在外被爆者は韓国、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)、北米、南米を中心に約4400人。政府は在外被爆者への援護法適用を初めて認めた大阪地裁判決(6月1日)を不服として控訴したが、坂口力厚生労働相は「援護法がこのままでいいのかという疑問は残る」として、法改正も視野に入れた検討を指示していた。 【長尾真輔】
[毎日新聞8月1日] ( 2001-08-01-19:48 )
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