郭貴勲さんの怒りの抗議声明
非人道的・非人間的な控訴である
2001年6月15日
非人道的・非人間的な控訴である
郭 貴 勲
(大韓民国京畿道城南市盆唐区野塔洞334、薔薇村801-404)
日本政府は、われわれ在韓被爆者をはじめとし、すべての在外被爆者を、56年間放置し、苦しめてきた。多くの在外被爆者が苦しみのなかで死んでいくのを、ただ黙って見てきた。
われわれ在韓被爆者は、1965年の日韓条約で切り捨てられ、1974年に厚生省が出した402号通達で切り捨てられ、1978年の孫振斗最高裁判決で補償を受ける権利を認められながらも、1994年に制定された被爆者援護法からも切り捨てられた。
そして日本政府は、今また控訴して、なんとしても被爆者援護法からわれわれ在外被爆者を排除しようとやっきとなっている。
日本政府は、在外被爆者がみな死に絶えるのを待とうというのだ。
日本政府は、在外被爆者が高齢化し、なお無援護状態にある事実を知りながら、孫振斗最高裁判決で確定し、わたしの判決も明確に認めた被爆者援護法の人道的趣旨を認めようとせず、自らの法解釈のみに固執して、控訴した。
まったく非人道的・非人間的な控訴である。
法律により認められながらも、不当にも奪われつづけている在外被爆者の権利を取り戻すまで、わたしは闘いぬく決意である。
しかし、われわれ在外被爆者にはもう時間がない。
今からでも遅くはない。日本政府が控訴の非人道さ、非人間さに気づき、すみやかに在外被爆者に被爆者援護法を適用する決断を下すことを、強力に求める。
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