厚生労働大臣 閣議後記者会見概要より
(記者)
韓国人被爆者訴訟で国の主張が実質的に退けられましたが、今後の援護法の運用と大阪地裁判決についての控訴云々についてお考えを聞きたいのですが。
(大臣)
そうですね、一難去ってまた一難という感じですかね。省内の話し合いもまだちょっとできておりません。ましてや他の省庁とりわけ法務省との話もできておりません。従いまして今の段階でお答えを申し上げることは出き得ませんけれども、近いうちにお話を詰めたいというふうに思ってます。まあ、一義的には韓国の方が原告であり、大阪府知事さんと法務大臣が被告ということになっておりますから、一義的にはやはり法務省なんだろうと思いますが、やはり法律そのものが我が厚生労働省に関わりますものでございますので、よく検討したいと思っております。昨夜も前回の、ですから平成6年ですか、被爆者援護法ができました時に、村山内閣の時ですね、その時にできました法律の中身、その時の議論いろいろと読んでいたんですが、法律の文言の中に外国人云々の問題がないことは事実でありますが、しかし審議の過程におきましては外国人の問題についての意見が出ておりまして、それに対しまして外国に居住する皆さんは含まれないということがその議論の中では明確に答えているということであります。またもう一つは共産党からだったと思いますが修正案がでました。これは外国人の皆さんに対しても年金として渡すべきだという修正案が出まして、それを否決をしているといったようなことがございますので、法律の問題のあるなしは別にしまして、法律そのものの内容からいきますと文言としては存在しませんけれども、しかしその趣旨からは外国に居住するものは含まれていないという政府の意思表示というのは審理の経過の中でなされていることは間違いない。そうしたことも踏まえていったいどうするかといったことを考えていかなければならないのではないかというふうに今思っております。全体のところをもう少しいろいろと検討して法務省やあるいは今度は諸外国とも関係いたしますから、外務省あたりとも少しお話をしなきゃならないこともあるのかなというふうな気もしますが、関係のところとお話をさせていただきたいというふうに思っております。
厚生労働省ホームページ6月5日閣議後記者会見概要へのリンク
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