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(2003.4.28 UPDATE)


3カ国の被爆者団体会長ら援護の充実を訴え
'03/4/25 朝日新聞

「3カ国の被爆者団体会長ら援護の充実を訴え」

 
被爆者の遺影などを手渡す森田隆会長(右)=広島市中区の国立広島原爆死没者追悼平和祈念館で


 ブラジル、米国、韓国の被爆者団体の会長や元会長が25日、広島市役所で記者会見し、海外の居住地でも被爆者健康手帳の取得や健康管理手当の支給認定などができるようにする被爆者援護策の充実を訴えた。

 また、県や広島市に対し、国の施策を待たずに、居住地での医療費の給付を長崎県と長崎市との共同事業で実施するよう求める要請書を提出した。

 広島を訪れたのは、在ブラジル原爆被爆者協会の森田隆会長と米国原爆被爆者協会の友沢光男会長、韓国原爆被害者協会の崔日出(チョイルチュル)元会長ら。

 国は昨年12月、在外被爆者に手当の支給を命じた大阪高裁判決を受け入れたが、海外での手帳取得や手当の支給認定までは認めていない。

 森田会長は会見で、「高齢化するブラジルの被爆者にとって、日本までの25時間の飛行機の旅は困難」と訴えた。

 要請を受けた三浦公嗣・県福祉保健部長は「今後も国に援護施策の充実を求めていく」とし、広島市の守田貞夫社会局長は「国とも相談していきたい」と答えた。

 またこの日、森田会長は、広島で被爆し、移住先のブラジルで亡くなった被爆者5人分の遺影を国立広島原爆死没者追悼平和祈念館(中区)に贈った。


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